まだ事態が進行中なので、あくまでも現時点におけるものですが、私の個人的な認識と意見を書きます。
◎原子力発電所に対する基本的認識
- 原子力発電所の安全性はたくさんの仮定のうえに成り立っており、その仮定のいくつかが崩れたら安全ではなくなる。
- 原子力発電所の安全性は動的に維持し続けなければならない性格のものなので、電力等の供給が止まれば維持できなくなる。
- ひとたび原子力発電所で事故が発生したら、制御不能に陥り、放射線被害が広範に及ぶリスクが高い。
- 原子炉自体は放射能の汚染されているので、これを安全に廃炉にするのは技術的に難しい。
◎今後の方針
- 福島第一原子力発電所にかぎらず日本中の原子力発電所の操業を速やかに停止し、原子炉を安全に廃炉にする方法の確立を急ぐ。
- 操業停止までの間に別の原子力発電所でも事故が発生するリスクがあるので、今回の事故の経験を踏まえたコンティンジェンシープランを早急に策定し徹底する。
- エネルギー消費が少ない産業構造やライフスタイルを浸透させることにより、原子力発電所がなくても、さらには化石燃料の消費量を相当抑えても成り立つような社会を目指す。
- 量的な経済成長至上主義を改めて、GDPに代わる質的な経済指標を経済運営のターゲットに採用する。
- 上記3.の成果がある程度あがったならば、それを世界に向けて提案する。
基本的認識の1,2,3についてはかなり以前から別の道が模索されていて、ほっといたら臨界にならない、水を常時入れ続けないと臨界にならない、外から起爆線を当て続けないと臨界にならないというものが設計されていると言うではないですか。従来品と違うのは、維持できないのは安全性ではなく動作だというもので。でも4の問題は残っていますね。
「福島原発に関する見解と東京の安全性について」
藤林徹(元東芝原子炉設計部長)さんのレポートです。
https://sites.google.com/site/reportfujibayashi/
わたしの思ってる事もだいたいこんなことです。
それより早く収束できるようにと思ってます、ご参考までに、
1.2.3.の問題を解決した原子力発電所がすでに開発されているという点は、私はまだ確かな情報を持たないので、ほんとうにそうなのか、なんらかの前提条件を置いたうえでの話ではないのか、ということをよく調べてみます。
個人的には、放射線量の数値について細かな議論をするよりも、そもそも原子力は人類に必要なのかという根本的な議論を今こそすべきではないかと思っています。