沖縄の戦跡(その3)

その2)で紹介したチビチリガマでは集団自決という最悪の結末になりましたが、このシムクガマに避難していた約1,000名の人たちは投降して無事でした。シムクガマに比嘉平治・比嘉平三という2名のハワイからの帰国者がいたことが、2つのガマの明暗を分けました。2人は「アメリカ兵は人を殺さない」とガマの中の人を説得し、アメリカ軍とも交渉し、ついに全員を投降させたのです。チビチリガマの内部は立ち入り禁止ですが、シムクガマは中には入ることができます。当時のお茶碗の欠片のようなものが今でも残っています。懐中電灯を消すとガマの中は真っ暗になります。当時ここに避難していた人々の恐怖がどんなものだったか、ほんの少しですが感じることができます。
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