蛇の目1合

たっぷり1合入る蛇の目ぐい呑み。
大吟醸のような高いお酒ではないけれど、丁寧に醸した生酛造りのお酒を常温で一合だけ飲むために。
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「勝ち負け」という概念

何度も引用している有史以前の出来事が起きる前には、人々の間に「勝ち負け」という概念は存在しなかった。「ウマにまたがり棍棒を腰に吊るした小男」と「ほかのウマに乗った連中」との間で争いが始まったことにより、初めて「勝ち負け」という概念が生まれた。この争いは当初は、権力者たちの縄張り争いだったのだが、権力者たちは極めて巧みな手口で、羊飼いたちを戦いの当事者にしてしまった。「戦いに負ければ、羊を飼うことができるこの土地が失われるのだ」と。こうして争いの目的はすり替えられ、人々は「勝ち負け」を自分たちの問題だと思い込むようになった。このすりかえをさらに巧妙化したのは「競技」という概念の発明であった。

世襲について

特別な権益が得られるおいしい立場にいる人たちは、他人の参入を排して、その立場を自分の子供に継がせたいと考えるだろう。世の中を見渡すと、同じ地位を同じ一族が何代も独占している例がたくさんあるが、たいていはこのパターンである。そして、そのような権益がどうして得られるのか、それをその一族が独占できるのはどうしてなのかということが問われる機会はとても少ない。

選挙について

有史以前にこちらで紹介した不幸な出来事があって以来、人類は支配・被支配の関係に束縛されてきました。市民革命によって絶対王政が倒されたときに、人類は初めて民主主義を手に入れたかと思われましたが、実はそうではありませんでした。むしろ、選挙によって自分たちを支配する者を選ばなくてはならないという、とても変なことが始まったのです。
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