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大腸内視鏡検査

6月3日(金)に大腸内視鏡検査を受けてきました。2001年に直腸にできた2cm程度のポリープ(腺腫)を経肛門的手術で切除してもらって以来、1〜2年に一度内視鏡検査を受けています。腺腫自体は良性の腫瘍ですが、時間の経過とともに癌化する場合があります。

日本人の癌による死亡のうちで、大腸癌は女性では第1位、男性では第3位と高い順位を占めます。ただ、大腸癌は早期に発見できれば予後良好な癌で(5年生存率が、ステージⅠなら90%程度、ステージⅡでも80%程度)、それゆえに早期発見が重要です。なお、大腸癌のステージは→こちら

一般的な人間ドッグには便の潜血反応の検査が含まれていますが、痔など他の要因で陽性になることも多く、その一方で癌があっても早期の場合は陰性になることもあります。そんな感じなので、あくまでも個人的な意見ですが、40歳以上の人は一度内視鏡検査を受けてみることをお勧めします。

前置きが長くなりましたが、大腸内視鏡検査の様子をご紹介したいと思います。

【検査前日】
検査当日に強力な下剤で腸の中を空っぽにするのですが、下剤で排出されなかった食べ物の残滓が腸の中にあると、それに隠れて、病変があっても見つけられない可能性があります。だから、検査前日には下記の食べ物は控えるようにします。

ネギ、キャベツ、葉物野菜、トマト、とうもろこし、きゅうり、ピーマン、かぼちゃ、にんじん、きのこ類、ごぼう、大根、こんにゃく、豆類、山菜、さつまいも、いちご、すいか、キウイ、パイナップル

そして、寝る前に一般的な下剤(プルゼニド錠など)を服用します。

【検査当日の準備】
検査の4時間くらい前から強力な下剤(ニフレックが多いです)を飲み始めます。ニフレックは粉末を2リットルの水で溶かして、それを15分間に200ml程度のスピードで飲みます。飲み始めて1時間後くらいから排便が始まります。最後は便がまったく水分だけの状態になります。「下剤をたくさん飲むのが苦痛だ」という人もいますが、私はもう慣れてしまいました。

ニフレック

【検査】
内視鏡を肛門から直腸→S字結腸→下行結腸→横行結腸→上行結腸と入れていきます。終点は盲腸です。私が初めてこの検査を受けた2001年当時は、なかなか内視鏡が中に入っていかずに、お腹が押されて痛い局面もありましたが、その後内視鏡がどんどん改良されてきたのか、最近ではほとんど痛みを感じることがなくなりました。この日担当してくれた若い女性の医師は内視鏡の操作に熟達していて、あっという間に盲腸まで達しました。

さて、検査の本番はここからで、盲腸から肛門へと内視鏡をゆっくり抜いていきながら、腸の壁にポリープなどの病変がないか観察していきます。腸内の画像はディスプレーに表示されるので、自分もそれを見ながら検査を受けることができます。このときに食べ物の残渣があるとその向こう側が見えないので、やはり前日の食事の制限が重要です。大腸の壁はとても綺麗なピンク色をしていますが、便秘がちだったりすると、むくんで黒ずんでいる場合もあります。

もし、ポリープなどの病変が見つかったら、大きさや形などをみて医師が判断しますが、内視鏡を操作して切除してしまう場合が多いです。ポリペクトミーは、スネアと呼ばれる金属の輪をポリープの根元に掛けて、高周波電流で焼き切ってしまう方法です。大腸の粘膜には神経がないので、痛みはありません。ほかに「EMR」や「ESD」などの方法があります。切り取ったポリープは病理検査に回され、一週間くらいで結果が出ます。実は、今回6mm程度のポリープが1個見つかり、切除してもらいました。病理検査の結果待ちですが、形からみて良性の腺腫だろうと思います。切除の様子もディスプレーで見ていましたが、ほんとうに手際よくて、あっという間に切り取ってくれました。

【検査後】
すぐに飲食をしてもOKで、普段どおりに生活できます。
ただ、ポリープの切除を行った場合には、出血の可能性があるので、当日中は刺激の強い食べ物やアルコール類を控え、1週間は飲酒・運動・旅行・入浴(シャワーは可)を控える必要があります。

ひととおりの手順を書きましたが、大腸癌は早期に発見できればそんなに怖い病気ではなく、まさに命拾いなので、40歳以上の人はぜひ一度内視鏡検査を受けてみることをお勧めします。

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