東京に出てきて間もない頃、たぬき蕎麦を注文したら、天かすが乗って出てきたので、「えっ!」と思ったことを今でも覚えています。その時は「天かすって、天ぷらを揚げた時の単なる『かす』だろう!」と思いました。東京での「たぬき」の由来は、天ぷらの「タネ」を入れない、つまり「タネヌキ」から来ているようです。
いっぽう大阪では、油揚げが乗っているうどんを「きつね」、同様の蕎麦を「たぬき」と呼ぶようです。この由来は、油揚げをのせたうどんが蕎麦に化けたので「たぬき」と呼ばれるようになったする説が有力です。
また、京都の「たぬき」は刻んだ油揚げの上から葛餡をかけたうどんのようです。
私の故郷の三重県は、関西のようでもあり東海のようでもある曖昧な地域ですが、油揚げか、あるいは天ぷらが乗っていたような記憶があります。もしかすると「マルちゃん緑のたぬき」の記憶が強く残っているだけかもしれませんが……。
先月せっかく大阪にも京都にも行ったのに、他のことに忙しくて、関西の「たぬき」を食べてくることを完全に忘れていました。自分の目で確かめるのは次の機会にしたいと思います。
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