「六文銭」は、日本のフォークの黎明期の1968年〜1972年に活動したグループです。リーダーは小室等さん。メンバーは活動期間中に頻繁に入れ替わりましたが、たとえば初期メンバーには、現在アコースティックギターの第一人者と言われる石川鷹彦さんもいました。1968年に私はまだ小学3年生だったので、残念ながら「六文銭」の活動をリアルには体験していません。「出発の歌」は小学6年生から中学1年生の頃に大ヒットしたのでよく聴きましたが、当時は上條恒彦さんの曲というふうにしか認識していませんでした。ということで、私が「六文銭」を知るようになったのは大学生になってからでした。
及川恒平さんは1970年〜1972年に、四角佳子さんは1971年〜1972年に「六文銭」に参加していました。そして解散後28年経った2000年10月、横浜で行われた及川さんのライブをきっかけに、小室さんと3人で「まるで六文銭のように」を再結成。さらに2009年には、こむろゆいさんも加わって、グループ名を「六文銭’09」に改名しました。その及川さんと四角さんのライブ「四角佳子&及川恒平 K2 LIVE in FUSSA NOEL」に行ってきました。
四角さんまでの距離は1.5mくらい。マイクを通さない生のギターの音も聴こえました。
第1部は静かなバラード調の曲から始まりました。そっと語りかけるような歌い方、そして二人の歌声の絶妙なハーモニー、とても贅沢な時間でした。休憩を挟んで始まった第2部の最初は及川さんのソロでしたが、及川さんの優しい歌声が心にしみました。再び四角さんが加わってからはアップテンポな曲になり、会場も加わって歌の輪が広がりました。とても嬉しかったのは、私がメモを取っているのに気づいてからは、歌う前に曲名を言ってくれるようになったことです。
アンコールは「出発の歌」。そして、会場からのリクエストに応えて、ダブルアンコールは「面影橋から」でした。「面影橋から」は、元々は演劇中に劇場の袖のような場所で音響なしで歌っていたそうです。ということで、当時と同じようにUnpluggedで歌ってくれました。
「セットリスト】
1)夏・二人で
2)一緒に帰ろう
3)ほしぞら
4)ホワンポウエルの街
5)ハルトリウムの丘
6)あめのことば
7)ただあたたかくカラッポに
8)赤いランタン
9)エデンの東
休憩
<及川恒平ソロ>
10)地下書店
11)雨が空から降れば
12)フランシーヌの場合
13)異国の丘
<再び二人で>
14)インドの街を象にのって
15)あのうちなに
16)アルハンブラから気どったソンブレロ
17)グットくるように愛してる
アンコール1)出発の歌
アンコール2)面影橋から(Unplugged)
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