JR王子駅から徒歩約15分と、必ずしも好立地とは言えない場所にある中華そば屋 伊藤は、「ミシュランガイド東京 2015」の「ビブグルマン(星は付かないまでもコストパフォーマンスが高い、調査員おすすめのレストラン)」に選ばれた店です。また、食べログの「Japan Ramen Award 2016」では、第9位にランキングされています。私にとっては、2009年4月(→こちら)以来2回目の往訪です。
メニューは「そば」と「肉そば」の2種類だけ。かなりマニアックで、人によって評価が分かれる中華そばだと思います。どういうふうにマニアックかと言うと、「そば」の具はネギだけ(「肉そば」はそれにチャーシューが4切れ乗ります)、スープは少なめで、ストレートな細麺はかなり固茹で(日本蕎麦に近い食感)です。スープの表面に浮いているアクのように見える銀粉から、煮干しを大量に使っていることが伺えます。店の前に並んでいる時にも、煮干しの香りが付近に漂っていました。5月3日にレポートした八王子の「煮干鰮らーめん 圓」のスープは煮干しの味の質感がかなり鋭角に感じられましたが、伊藤のスープは他の素材とより深く融合して、マイルドに仕上がっている感じがします。
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