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福島第一原子力発電所事故のその後の経過について

【この記事は、事実を確認しているわけではなく、私の漠然とした感想なので、「Opinion」のカテゴリーではなく、「Blog」のカテゴリーに「雑感」として書きます。】

先日、福島第一原子力発電所2号機の格納容器内部の映像が公開されました。この事故の経過に関する報道は久しぶりのような気がします。最近はトランプ大統領関連をはじめとする国際情勢の報道の陰に隠れて、すっかり忘れ去られてしまった感じがしていましたが、福島の現状がどうなっているのかすごく心配です。

何年か前にロシアのチェルノブイリ原子力発電所の現状を紹介する報道番組を見たときに、私は「原子炉全体が『石棺』と呼ばれるコンクリートの建造物で覆われているので、放射性物質は完全に隔離されている」という印象を受けました。でも実際には、『石棺』内部を通過する雨水によって周辺土壌の汚染は続いているようです。また『石棺』の老朽化がとても深刻な問題だそうです。

それでは福島第一原子力発電所はどうなのかというと、圧力容器を溶融貫通(メルトスルー)した燃料デブリがどの位置にどのような状態で存在するのかさえも正確には分かっていない状況下で、現在も大量の地下水が放射能によって汚染され続けているのが現状だと思います。「国際原子力事象評価尺度」では、放射性物質の外部放出量がレベル判定基準の一つになっていますが、福島の場合、放射性物質の外部放出が現在もなお続いているわけです。曲がりなりにも事故後7ヶ月で『石棺』ができたチェルノブイリよりも福島のほうが経過が悪いのではないでしょうか?

個人的には、事故発生直後からの現時点までの放射性物質の外部流出量の推移と、今後の対策によってそれがどのように減っていく計画なのかを、グラフでわかりやく公表してほしいと思っています。

それからもう一つ、「事故をできるだけ小さく見せたい」という気持ちが強いのか、放射能レベルが未だに高くて決して安全とは言えない場合でも、無理やり安全だと言い切ってしまっている傾向があるように感じます。危険なものは危険だと正しく認識して、それに見合った適切な対応を取るのがリスク管理の基本だと思います。

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