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リベラルについて

衆院選が終わって1週間経ちましたが、立憲民主党の枝野代表の発言によりスポットが当たった「リベラル」という言葉について、自分の考えをまとめておきたいと思います。「リベラル」というと「右派でも左派でもない中間(中道)」というイメージを持っている人が多いのではないかと思いますが、右か左かというイデオロギーの対立とは違う別の軸の上にある考え方だと私は思っています(下の表)。

表

現在の自公連立政権の思惑は(口に出してあからさまには言わないけれど)、国民の権利を制限して、自分たちの権益をより大きくすることです。優先すべきものは、それを可能にするプラットフォームとしての「国家」です。また、保守系の野党議員の多くも同じような野心を持っています。自公連立政権との選挙戦に負けたので、大きな権益を握れずにいるだけです。

イデオロギー的にこれに対立する「共産主義」も、革命によって現在の権力者を打ち破って自分たちが権力者の椅子に座ろうと狙っていて、優先すべきものはやはり「国家」です。現在の中国共産党の姿を見るとそれがよくわかると思います。

結局のところ、右か左かというイデオロギーの対立は、国家というプラットフォーム上での権力闘争であって、そこには主権在民の考え方は存在しません。為政者というのは、バックミンスター・フラーが「クリティカルパス」のなかで言っている「ウマにまたがり棍棒を腰に吊るした小男」の末裔です。

これらの国家主義的・全体主義的な思想とは違って、「リベラル」が優先するものは「個人の自由」であり、少なくともその意味においてイデオロギー的な対立軸とは別の軸の上にあると思います。

最後に付け加えると、「リベラル」を標榜している政党が本心からそう思っているのかは、私にはよくわかりません。彼らもまた、「ウマにまたがり棍棒を腰に吊るした小男」の末裔だからです。

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