2月16日のロイターの記事によると、「米フェイスブック(FB.O)が第三者のウェブサイト上で不適切な方法により個人情報を集め、保管しているとベルギーのプライバシー保護当局が起こした訴訟で、同国の裁判所は16日、フェイスブックがプライバシーを侵害していると認める判決を下した」とのことです。判決の理由は「裁判所はフェイスブックの個人情報収集について、集めるデータの種類や保管期間などの情報の公表が不十分だと指摘。情報の収集や保管について同意も得ていないと判断した」からだそうです(→こちら)。他の記事も読んでみると、どうやら、第三者のウェブサイトに設置した「いいね!」ボタンが問題となっているようです。
私のブログでも、Wordpressのプラグイン「WP Social Bookmarking Light」を使って「いいね!」ボタンを設置していました。
読売新聞の記事(→こちら)によると、「『いいね!』ボタンが設置されたサイトを閲覧するだけで、サイトを閲覧した端末の端末識別情報などがfacebookのサーバーに送信され、他の登録情報との紐付けによって特定の個人が識別できる」とのことです。「端末の識別情報」だけでは特定の個人を識別できなくても、他の情報と紐付けすることで特定の個人を識別できれば、それは個人情報に該当すると言えます。また、サイトを閲覧する人は、今から閲覧しようとしているサイトに「いいね!」ボタンが設置されているかどうかを事前に予知できない場合のほうが多いので、個人情報の取得に当たって事前に本人の同意を得ているとは言えないと思います。
私もそうでしたが、「いいね!」ボタンを自分のサイトに設置している人の多くが、このボタンにそのような仕掛けがあることを認識していないのではないでしょうか。いずれにしても、自分のサイトを閲覧してくださる方々の個人情報が「いいね!」ボタンによって収集されているとしたら、それは実に不本意な事態なので、収集や紐付けの仕組みを自分なりにきちんと理解でき納得できるまでは、「WP Social Bookmarking Light」の機能を停止することにしました。本件は、新聞記事だけに頼らず、もっと詳しく調べてみようと思います。
なお、facebookの「データに関するポリシー」のなかで、『Facebookサービスを使用するウェブサイトやアプリからの情報』の欄には次のように書かれています。「サービス(いいね!ボタン、Facebookログイン、広告、効果測定など)を利用した外部ウェブサイトや外部アプリを利用者が閲覧または使用したとき、弊社はその情報を収集します。 これには利用者がアクセスしたウェブサイトやアプリ、それらのウェブサイトやアプリ内でのサービスの利用状況に関する情報、またアプリやウェブサイトの開発者や発行元が利用者や弊社に提供する情報が含まれます。」
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