子供の頃に観たテレビアニメは、たいてい、攻めてくる悪者を正義の味方がやっつけるというストーリーでした。どちらが悪者でどちらが正義の味方かは自明で、それに疑いをはさむ余地はありませんでした。そして、観る人は常に正義の側にいました。
手塚治虫の「ワンダースリー」は、この図式を打ち破って幼心に強い衝撃を与えました。ワンダースリー(銀河パトロール要員)の3名の任務は、戦争や暴力が絶えない地球を1年間調査して、そのまま地球を残すか反陽子爆弾で消滅させるかを判断することでした。
さて、混迷の度合いを深める現実世界に立ち返ると、いままで自明だと思い込んでいた「善」と「悪」の関係を、ほんとうにそうなのか?と問い直してみたほうがよさそうな事例がたくさんあります。
この記事を書こうと思ったのは、遅ればせながら、このコピーの存在を知ったからです。
「ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました。」
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