国立駅の近くにあるギャラリー・ビブリオは、木造の民家を利用した貸ギャラリーで、1階の部屋ではライブもできます。この部屋は思いのほか音響がよく、アンプラグドでも気持ちよく響きます。
開場時間前に道で待っていると、自転車に乗って中川五郎さんがやってきました。このご近所感がとってもいいですね。「中川フォークジャンボリー」は、五郎さんが国立に引越してきたのをきっかけに始まった企画で、毎回豪華なゲストを迎え、今回が26回目になります。
まず最初は、中川五郎さんと岡崎武志さんのトーク。内容は、五郎さんの自叙伝「七〇年目の風に吹かれ」の紹介です。五郎さんは「恥ずかしい」を連発していましたが、著作のわいせつ裁判のことや、女性とのことなど、過去のさまざまな出来事がありのままに書かれています。また、五郎さんは、フォークシンガーとしての活動のほかに、翻訳家や編集者としても活躍してきましたが、そんな幅広い経験の上に現在の中川五郎が存在することがごく自然に理解できます。
YO-ENさんも加わって、大阪からバスで移動する時の苦労などで話が弾みました。
最初は中川五郎さんのステージ。「受験生ブルース」、「ミスター・ボージャングル」、「三十歳の子供」と3曲を歌いました。「三十歳の子供」は、冒頭の「七○年目の風に吹かれ」のトークを思い起こしながら聴くと、深い意味が感じ取れます。それにしてもパワフルなステージです。
そして、ゲストのYO-ENさん登場。今後もライブが続くのでセットリストを載せるのは控えますが、この日は全7曲中、オリジナル4曲、カバー3曲を歌いました。彼女のカバーがあまりに高品位なので、カバー曲を中心にしたライブの企画が多いようですが、彼女の真髄は、身近な世界を独特の感性で捉えて歌うオリジナル曲にこそあります。今回歌ったなかでは、「彼岸花」が特に好きです。
YO-ENさんのYouTubeのチャンネルにはオリジナル・カバー織り交ぜて、たくさんの曲がアップされています。必聴です(→こちら)。
最後は、中川五郎さんとYO-ENさんのセッション。「プカプカ」「戦争は知らない」の2曲を歌いました。YO-ENさんはもっとビシッと決めたかったのでしょうが、こんな感じのセッションもほのぼのとして楽しくてよいと思いました。
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