葉梨康弘法務大臣が「朝、死刑のはんこを押す。昼のニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職」と発言したことが問題になっています。たしかにこれは、法務大臣の職務、とりわけ死刑執行の命令という実に重い職務を軽視する問題発言ですが……、
それとは別に、「外務省と法務省は票とお金に縁がない。外務副大臣になっても、全然お金がもうからない。法相になってもお金は集まらない。なかなか票も入らない」という発言は、国民が政治家の本質に気づいてしまいかねないという意味において、政治家たちの立場を危うくする重大な失言でしょう。だから、他の政治家もこの点については追及しません。
政治家の本来の仕事は、社会をより良くすることではなく、地位によって得られた利権をうまく使って私腹を肥やすこと、そして、それを国民に悟られないことです。つまり、葉梨さんは、国民に隠しておかなければならない本音をポロリと言ってしまったのです。バックミンスター・フラーが言っているように、「政治家に社会全体の先導を求めることは、犬のしっぽに犬の散歩を頼むようなもの」です。
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