沖縄戦において首里防衛の西側の重要な拠点であり、それゆえに激戦地となった場所が、現在の新都心おもろまちにあります。米軍がシュガーローフヒル、ホースシュー、ハーフムーンヒルと呼んだ3つの地点を巡る激しい攻防戦が、1945年5月12日から18日にかけて行われました(→こちら)。この戦いで米軍側は2,662名の戦死傷者と、1,289名の戦闘疲労患者を出したとされていますが、日本側の損害は統計がないため明らかではありません。シュガーローフヒルについては、以前(→こちら)に載せています。
今回訪れたのは、大道森(ハーフムーンヒル)です。現在の真嘉比南公園に記念碑があります。右側の縦長のケースの中には、軍服のボタン・ベルトのバックル・小銃用弾頭・M1カービン用弾頭・水筒・銃剣などの遺品が展示してあるのですが、残念ながらガラスが結露してよく見えませんでした。
正面の丘の上に再建中の首里城が見えます。とても近く、この場所が首里防衛の重要な場所だったことがよく分かります。
下の表は1950年に沖縄県援護課が発表した沖縄戦の死亡者数です。
分類 | 死亡者数 |
---|---|
県外出身日本兵戦死者 | 6万5908人 |
沖縄県出身軍人・軍属 | 2万8228人 |
戦闘に参加・協力して死亡した住民 | 5万5246人 |
一般住民 | 3万8754人(推定) |
合計 | 18万8136人 |
沖縄戦における住民犠牲については(→こちら) |
このような悲惨な歴史を繰り返してはならないです!
私の基本的な考えは以下の通りです。
- 人と人が殺し合ってはならない。
- 人を殺すための道具を持ってはならない。
- 武力に対して武力で対抗してはならない。
- 「抑止力」は最も危険な「導火線」である。
世界中から紛争や戦争がなくなることを心から願っています。私がこれまでにこのブログで国や戦争について書いてきた文章へのリンクはこちらです。
【追記】
〜人、〜民族、〜教徒といった具合に、人にラベルを貼ることをやめれば、今世界各地で起きているような争いは起きないでしょう。ラベル貼りの習性は、たぶん、太古の昔の初期人類の進化の過程から生まれたものだと思いますが、それを自由と平等の理念によって乗り越えてこそ、人間の人間たる所以ではないでしょうか。
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