「Consideration」のカテゴリで「進化」について多くのことを書いてきましたが、それは、「自由で機能する社会」の実現に向けた提言の前提として、ヒトはどんな状況にあれば自由だと感じるのか、どんな社会のなかで生きたいと思うのかを、ヒトの本性に照らして確認する必要があると思ったからです。
「自由で機能する社会」という概念は、1939年の『経済人の終わり』を出発点とするドラッカーの思想の核心部分です。「自由で機能する社会」の実現には、「一人ひとりの人間が位置と役割を持ち」、「そこにある権力が正当性を保つ」ことが必要だとドラッカーは言っています。
私は、前半はその通りだと思いますが、後半の「権力が正当性を保つ」には強いに違和感があります。そもそも権力とは人から自由を奪おうとする暴力であり、正当性を保った権力なんてあり得ないと思うからです。この点については、提言のなかで明らかにしていきたいと思っています。
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